あいまいと感性研究部会

活動内容

 感性は主観的なもので、理屈では説明できない部分も少なくありません(それを科学的に説明しようとするのが感性工学です)。あいまいな物事に触れたとき、個々人の感性の違いによって解釈が異なります。解釈の違いによる齟齬を避けるためには、あいまいさは排除すべきものかもしれません。しかし、あいまいさは表現に柔軟性を持たせたり、感情的なニュアンスを加えたりするために効果的な場合もあります。「感性」と「あいまいさ」は互いに不可分で密接に関連するものだと言えます。
 あいまいと感性研究部会は、あいまいさと感性の関係について様々な観点から考え、あいまいな感性を科学的に理解し、モデル化、実社会での応用などについて考える場です。年に数回の研究集会を通して、大会や春季大会といった学会全体のイベントでは時間的制約から実現が難しい、自由で深い議論を通して研究をインキュベートしていく場を提供します。

「印象科学」について

 「印象科学」とは、人が他者や物事に対して抱く印象や評価がどのように形成され、影響を与えるかを科学的に解明する分野です。たとえば就職活動では、「中身が重要」とされながらも、服装や身だしなみといった外見が与える印象が大きな役割を果たします。同じリクルートスーツを着ているように見えても、細かな違いが他人に与える印象を左右することがあります。このように、見た目や振る舞いの「微妙な違い」がどのように人の評価や判断に影響するかを解明しようとするのが、印象科学の一例です。

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「安心感のモデル化研究」について

 「安心」と「安全」はよく一括りにされますが、工学の分野では「安全」が重視される一方で、「安心」はあまり扱われてきません。それは、安心や不安の感じ方が人によって異なるためです。しかし、実際には「気持ちの問題」が大きな課題になることもあります。どんなに優れた技術やサービスでも、不安を感じさせてしまうと使ってもらえません。そのため、安心感を科学的に解明することは、技術の社会受容性を高めるうえで重要です。このような背景から、私たちは安心感をモデル化し、その特徴を明らかにする研究に取り組んでいます。

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部会への連絡・お問い合わせ先

代表者:庄司裕子(中央大学)

連絡先:hiroko@kc.chuo-u.ac.jp

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