ナイトセッション

「ナイトセッション」(日本感性工学会 20回春季大会・京都工繊大学)

ナイトセッションについて

「ナイトセッション」(日本感性工学会 20回春季大会・京都工繊大学)
セッション企画の仮受付 プレゼンご登壇 ご聴講 案内

ナイトセッション(日本感性工学会 20回春季大会・京都工繊大学)案内
一般財団法人・感性科学協会(以下ASA)では、前回に引き続き日本感性工学会(JSKE)20回春季大会(以下#20s京工繊大)におきましても、昼のプログラムの終了後、「ナイトセッション」を開催いたします。 
現在、以下のようにⅠセッション企画の仮受付と、Ⅱプレゼンのご登壇およびⅢご聴講の予告しております。

Ⅰセッション企画の仮受付

ナイトセッションでは「セッション企画」が可能です。すなわちセッションの企画者はセッションテーマを設定し、そのセッションを主宰し、登壇者を募集することができます。
テーマの設定にあたっては、後述「セッションテーマの例」を参照してください。
セッションの企画者は、本大会(#20s京工繊大)の参加登録が必要です。
現在、セッション企画の仮受付をしておりますので、セッションの企画ご希望の方は、google form➀(後掲)を開いて所要事項をお書きください。本受付(1月中旬頃に開始予定)のさいに優先的にご案内いたします。

Ⅱプレゼンのご登壇

ナイトセッションで企画された各セッションテーマについて登壇され口頭発表することができます。ご登壇は1月中旬ごろから、本ホームページに掲示するgoogle form➁で受付けます。登壇にあたっては本大会の参加登録が必要になります。

登壇者の予稿は、希望により、「講演予稿集」に採録されます(事後提出・後掲参照)。

Ⅲプレゼンのご登壇・各セッションのご聴講

ナイトセッションの各セッションテーマについて、聴講をご希望される方は、1月中旬ごろから、本ホームページに掲示するgoogle form③にて聴講登録によりお申込みください。ナイトセッションに限って聴講される場合は、参加登録は不要です。

セッションテーマ

セッションテーマは、➀本大会(#20s京工繊大)に参加登録した者が設定されるテーマのほか、➁ASAが独自に設定するテーマがあります。

➀参加登録した者が設定されるテーマ例

ナイトセッションで扱うべきテーマは、JSKEの昼の表舞台、すなわち年次大会と春季大会の正規の発表では扱いにくい、敬遠されがちな、しかしながら、あるいは、先々「化ける」かもしれないテーマも扱います。
たとえば、a学術的な要件を欠くとしても(ただし何をもって学術とするかは議論を要しますが)、アイデアとして評価に値するであろう内容、b実務的体験を踏まえた「わがもの造り・かが製品開発」の記録、c特許・商標・意匠・新案実用・著作(当然プログラムが含まれる)・著作隣接・種苗などの権利取得と事業展開、d他学会分野への浸食ないしは境界に属し驚きを伴うかもしれない内容、eが研究結果の実業界への周知のようなテーマなどです。これらに類する、あるいはこれらの例示を超えたテーマ、また、テーマと登壇予定者のセットでのご提案も歓迎いたします。

➁ASAが設定するセッションテーマ

ASA側といたしましては、引き続き、
a法人(≒会社)と感性・法人(≒会社)のひらめき、
b 感性測定の標準化、
この2つを定番テーマとして設定いたし、会員各位からのご登壇を歓迎いたします。

講演予稿集への採録

ご希望により、ナイトセッションの予稿は、実施半年後に発行される「講演予稿集」に採録いたします。事後提出が可能です。詳細は【セッションテーマ・登壇者の募集時期】(前掲)に併せて、ご案内いたします。

留意事項

セッションテーマの設定と登壇には、#20s京工繊大での参加登録(参加費有料)が必要です。
各テーマの聴講には、聴講登録(参加費不要)が必要です。
原則として現地(Onsight)での実施となります。Webの併用につきましては、個別に相談させていただくことになります。

一般財団法人感性科学協会(略称ASA)について

設立の背景

日本感性工学会(JSKE/Japan Society of Kansei Engineering)は1998年に設立されました。その折の若干のエピソードは学会誌にあります。ひとつは初代会長の公式風、もうひとつは筆者の裏話風です。(後掲添付参照)

当時、日本学術会議の第5部(工学)のなかに、領域別(機械とか電気とか)ではなく、課題別の委員会が設置されていました。すなわち「人間と工学研究連絡委員会」で、そのなかに医用生体工学・安全工学・人間工学・感性工学という4つの工学の専門委員会が構成されました。吉川弘之会長の時代であります。

その専門委員会にさらに小委員会が設けられ、そこに集った方々のなかの有志数名が資金を預け合い、300万円くらいの準備金をプールして創設準備活動をいたしました。吉川会長は、この学会の創設について、「実施するなら相当の覚悟をもって」と助言を受けたとのことでありますが、機械や電気のように体系が確立した分野と異なり、よほどしっかりした心構えなしには、胡散霧消しかねないと思われたのでしょう。

しかし、発足して活動を続けていきますと、次第に会員も増え、英文誌を含め、投稿論文数も増加しました。当初、英文誌も和文誌なみに年4回刊行するという意気込みでしたから、4回分の費用(印刷・配送費用)を計上したのですが、さすがにそれは無理で、その分、資金が余ってきました。そこで、有志から預かった資金を返済しても、何とか会務を継続していく基礎ができ始めました。

学会の本務は投稿や研究発表が充実・増加することにあります。雑用をできるだけふやさないという方針で運営してまいりました。ただ日本感性工学会は任意法人です。身軽で柔軟に運用できる大きなメリットを備えますが、任意法人の理事者は無限責任であります。国際会議ひとつ実施すれば、数百万の赤字が出ないとも限りません。万が一、赤字が生ずれば、理事者は身銭で弁済することになります。ですから、財政的基盤はできるだけしっかりさせる必要がありました。

20年経過した2018(平成30)年。任意法人である日本感性工学会(以下JSKE)が20周年を迎えたのを折に、日本感性工学会の溜まった資金5000万円を基金にして、一般財団法人感性科学協会(以下ASA/Affective Science Association)を設立いたしました(法人番号:4010005024881)。

信用補完+インボイス対応

このような経緯から、ASAの当初の役割は、感性工学の振興を目指するのほか、JSKEの信用補完機能を果たすことであります。したがって、いわば「custodian」として、ASA自体は、まさに静かに、純資産(資産―負債)を維持する、ことが肝要でした。

2023(令和5)年 10 月1日、「適格請求書等保存方式」が施行されました。いわゆる「インボイス制度」であります。大学の事務の窓口によっては、適格請求書でなければ学会費は支払えないというクレームも聞こえてきました。適格請求書には、適格請求書発行事業者の登録番号を記載する必要があります。任意法人には法人格がありませんので適格請求書を発行できません。そこでASAが適格請求書発行事業者になり、登録番号を取得した次第です(登録番号:T4010005024881)。

ASAはJSKEの会務(大会催事・投稿関連業務)に係わる収納を引き受けることになりました。収納を引き受けた以上は大会催事・投稿関連業務の執行者となり、所要の支出を担う必要があります。ASAはJSKEの会務について共催者となり、所要の責任を果たすことになります。

しかし、ここで消費税に疑問が生じます。会員が集い、相互に研鑽しあう大会催事・投稿関連業務にかかわる会員各位に負担に、消費税を加える必要があるのかという問題です。学会は町内会のようなものだと理解しています。町内の祭事で懇親会を開催したとき、そこで消費税をいちいち課税するのであろうか・・・。

現在、JSKEの大会行事で開催する懇親会費には消費税を加えてご負担いただいております。この方面の業界用語では「対価性」といいます。いまもって釈然とはしませんが、ここで議論をはじめても無意味なので、ASAでは大勢の赴くところ、他学会に準拠し、年会費以外の所要費用につきましては、消費税を乗せて請求いたしております。

将来に向けて・・・JSKE自体の法人化や、ASAの公益法人化

当然のことながら、JSKE自体の法人化や、ASAの公益化は話題にはなります。しかし、法が要求する手続きや処理が増し、事務量が飛躍的に増加するので、人件費や業務委託費の負担が重くなります。それでも公益にすればJSKE会員各位の研究発表が増えるとか、何かメリットがあれば具体に検討もされるでしょうが、目下のところ、利点を見出しがたい状況にあります。
むしろ、会員各位のご尽力により、いまは Impact factorを高めことの方が重要かと存じます。

ASA独自プログラムとしてのナイトセッションの主催・運営

ASAの定款㊟に、「当法人は,感性科学の振興を目的とし,その目的に資するため」事業を行うとあります。単なる経理事務屋・代金収納団体ではありません。共催者として大会催事・投稿関連業務に携わるからには、ASAもまた独自の見解をもち、大会運営にあたるべきであり、独自に研究テーマを設定し、既述の「ナイトセッション」を実施することになった次第であります。

2024/02/28 代表理事 大谷 毅